「未払い税金のお知らせ」というメールが国税庁からきました。e-taxはここ数年使ってないはずなのに、e-tax税務署から所得税と滞納金があるから納付するようにとのこと。果たして本当に国税庁からのメールなのか?を紹介していきます。
1. 迷惑メールの概要
このメールは、国税庁の電子申告・納税システム「e-Tax」を装った迷惑メール(フィッシング詐欺)です。送信者は「■■様」と呼びかけ、税金の滞納があると偽り、納付を促す内容となっています。また、支払いをしない場合、不動産や自動車、給料などが差し押さえられるといった脅迫的な文言を含んでいます。さらに、メール内には不正なリンクが記載されており、受信者を誘導し、個人情報や金融情報を詐取しようとしています。
2. メールの不審な点
このメールにはいくつかの不審な点が見受けられます。
- 税金の督促メールは通常郵送で届く:日本の税務機関は、公式な督促状を郵送で送付するため、メールでの督促は極めて不自然です。
- 送信者情報が不明瞭:「国税庁」や「e-Tax」を装っているものの、正規のメールアドレスではなく、不審なドメイン(例:quhwl.cn)を使用しています。
- 記載されている金額が低すぎる:通常、税金の滞納金は数千円~数万円以上になることが多く、1,280円という具体的な低額は詐欺の特徴です。
- リンク先が不明:文中に記載されているリンクは、国税庁の公式サイトとは異なり、不審なドメインが含まれています。
- 脅迫的な表現:「財産差し押さえ」や「支払期限の延長不可」といった過度に威圧的な表現は、公式な行政機関の文書ではほぼ使用されません。
3. 迷惑メールを開かないための注意点
このような迷惑メールを開かないためには、以下の点に注意してください。
- 公式機関のメールアドレスを確認する:国税庁やe-Taxの正式なドメインは「@nta.go.jp」です。不審なドメインやアドレスからのメールは開かないようにしましょう。
- 本文の内容を慎重に確認する:脅迫的な文言や不自然な金額設定など、違和感を覚えた場合は迷惑メールを疑いましょう。
- リンクを絶対にクリックしない:メール本文内のリンクはフィッシングサイトへ誘導される可能性が高いため、決してクリックしないでください。
- 個人情報を入力しない:メール内の指示に従って、銀行口座やマイナンバーなどの個人情報を入力しないようにしましょう。
- 国税庁の公式サイトで確認する:税金の納付や未払いに関する通知が本物かどうかは、国税庁の公式ウェブサイトで確認しましょう。
4. 迷惑メールを受け取った際の対応
もしこのような迷惑メールを受信した場合、以下の対応を行いましょう。
- メールを開封せず削除する:メールの内容を確認せず、そのまま削除するのが最も安全です。
- 万が一開いてしまった場合はリンクをクリックしない:本文を読んでしまったとしても、記載されたリンクには絶対にアクセスしないでください。
- 添付ファイルを開かない:ウイルスやマルウェアが仕込まれている可能性があるため、添付ファイルがある場合は開かずに削除しましょう。
- フィルタリング設定を活用する:メールの受信設定で迷惑メールフィルターを強化し、類似のメールが届かないようにしましょう。
- 国税庁や警察に報告する:国税庁の公式サイトや警察のフィッシング対策窓口に通報することで、他の被害を未然に防ぐことができます。
5. 迷惑メールに騙されないための心構え
迷惑メールやフィッシング詐欺は、日々巧妙化していますが、冷静に対処すれば被害を防ぐことができます。
- すぐに焦らない:税金や差し押さえなどの言葉に動揺せず、落ち着いて内容を確認しましょう。
- 公式な情報源を確認する:税金に関する重要な連絡は、国税庁の公式ウェブサイトで必ず確認するようにしましょう。
- 家族や同僚と情報を共有する:このような迷惑メールについて話し合い、周囲の人が被害に遭わないように注意喚起しましょう。
- セキュリティ対策を強化する:パソコンやスマートフォンのセキュリティソフトを最新の状態に保ち、迷惑メール対策を強化しましょう。
- 不審なメールには反応しない:送信者に返信したり、指示に従って情報を入力したりしないように注意しましょう。
このような迷惑メールは、特に確定申告の時期などに多く発生します。国税庁やe-Taxを名乗るメールが届いた場合は、まず疑い、公式サイトでの確認を徹底することが大切です。
6. まとめ
迷惑メールやフィッシング詐欺は、誰にでも届く可能性がありますが、基本的な対策を理解しておけば被害を防ぐことができます。特に、税金や行政手続きに関するメールには慎重に対応し、不審なメールを受け取った場合は開封せず削除することが重要です。日頃から情報セキュリティの意識を高め、冷静な判断を心がけましょう。