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自火報の中継器が給湯器の奥で点検できない!交換と移設をしてみた

マンションの消防設備点検をしていると、「なぜこんな場所に機器を取り付けたのだろう?」と思うことがあります。

今回交換することになったのは、住戸のパイプスペース内に設置されている自動火災報知設備の中継器です。

問題だったのは、中継器が給湯器の奥に設置されていたこと。

中継器を交換するだけなら元の位置に取り付ければ済みます。

しかし今後の点検まで考えると、「交換するだけ」では同じ問題が残ります。

そこで今回は中継器を交換すると同時に、点検しやすい場所へ移設することにしました。

中継器は交換後の点検まで考えて設置した方がいい

今回一番感じたのは、中継器の交換では「新品に交換できれば終了」と考えない方がいいということです。

マンションでは住人が不在でも外部から試験できるよう、遠隔試験に対応した設備があります。

その試験をするたびに中腰になり、給湯器の奥へ手を伸ばして試験機を接続しなければならない。

これでは作業しにくいうえ、接続状態を目視で確認することも難しくなります。

そこで今回は、給湯器の下部付近にある目視しやすい場所まで中継器を移設することにしました。

給湯器の奥では試験機を接続しにくかった

既設中継器はパイプスペースの奥にあり、その手前には給湯器が設置されていました。

交換工事をするにも給湯器が邪魔になるため、事前に管理会社へ説明。

給湯器を取り外せる業者を手配してもらいました。

ところが、給湯器を取り外しても簡単には作業できません。

パイプスペース内には、

・ガスメーター
・給湯器用配管
・各種ホース

などがあり、人が中へ入って作業できるスペースがありませんでした。

立った状態からパイプスペース内へ身を乗り出し、手を伸ばして作業することになります。

さらに既設中継器から出ている配線にも、それほど余裕がありません。

そのため単純に中継器を移動させることはできず、既設配線を中継して設置場所まで延長することにしました。

20本の配線を間違えないようにマーキング

今回特に慎重になったのが配線です。

10P、つまり20本の配線があります。

既設中継器からいきなり全部の配線を取り外してしまうと、

「この線、どこの端子だった?」

となりかねません。

そこで配線を外す前に、どの端子にどの線が接続されているのか分かるようマーキングしました。

私が使ったのは、短く切ったNPケーブルとビニールテープです。

既設配線へ目印を付け、ビニールテープに配線名を書いて1本ずつ識別できるようにしました。

さらにデジカメで既設中継器の接続状態を撮影。

「マーキング+写真」の二重で記録を残しました。

急いでいる時ほど、

「覚えているから大丈夫」

と思ってしまいます。

しかし20本も配線があれば、途中で分からなくなる可能性があります。

数分かけて記録しておいた方が、結果的には早く作業できます。

中継器まで薄鋼電線管を伸ばす

既設中継器のあった場所を配線の接続ポイントとしてボックスを設置。

そこから新しい中継器まで薄鋼電線管を伸ばします。

ところが、ここでも問題が発生しました。

新しい中継器を取り付けられる壁の幅が約12cmしかありません。

かなりギリギリです。

中継器の台座には、ねじなしTC露出スイッチボックスを使用することにしました。

さらに19mmの配管を壁に沿わせるには、上部から来ている配管をほぼ直角方向へ曲げる必要があります。

パイプベンダーで曲げる方法も考えましたが、狭い場所では必要な形に収まりません。

そこで事前にネットで使えそうな部材を探して購入。

実際に取り付けてみると、狙っていた場所へきれいに収まりました。

現場でこういう瞬間があると、ちょっと嬉しいものです。

電線管へケーブルが入らない

次は配線です。

直線部分は比較的スムーズにNPケーブルが入っていきます。

問題は曲がっている部分。

通すケーブルが増えるほど抵抗が大きくなり、だんだん入らなくなりました。

他のケーブルを少し揺らしながら、1本ずつ少しずつ挿入。

ここで「早く終わらせよう」と一気に進めると、かえって失敗する可能性があります。

ケーブルの長さについても同じでした。

最初は配管と接続部分の長さを考えて必要量を準備しました。

しかし被覆を剥く際に芯線を傷付けてしまったら、その部分を切り直す必要があります。

ギリギリの長さでは修正できません。

そこで一度ケーブルをすべて引き抜き、予定より余裕を持たせた長さで切り直しました。

配線色のルールも途中で変えない

4心ケーブルには、

赤
白
青
黄

の4色があります。

途中で色を入れ替えて接続すると、万が一不具合が発生した時の確認が大変になります。

そこで今回は、

「中継器の端子盤の端から順に赤・白・青・黄」

と最後まで統一しました。

既設配線との接続、中継部分の圧着、新しい中継器への接続を1本ずつ確認しながら進めます。

時間はかかります。

それでも、全部のケーブルを先に通してからまとめて接続するより、自分にはこの方法の方が合っていました。

【Point】早く終わらせるより「間違えない仕組み」を作った方が結果的に早い

今回の工事で改めて感じたのは、消防設備の配線作業ではスピードより「間違えにくい作業手順」を作ることが重要だということです。

特に既設設備の改修では、新築工事と違って現場ごとに条件が違います。

狭い。

配線が短い。

配管が邪魔。

機器が奥にある。

想定した工具が使えない。

こうした問題が次々に出てきます。

だからこそ、

「配線を外す前にマーキングする」

「写真を撮っておく」

「配線色を途中で変更しない」

「ケーブルは余裕を持った長さにする」

「1本ずつ確認しながら接続する」

といった小さなルールが効いてきます。

早く終わらせようとして一気に作業したくなる時ほど、一つずつ確実に進める。

今回の中継器交換では、それが結果的に一番確実な方法だと感じました。

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